成長ホルモン剤適正使用推進事業

小児成長ホルモン治療適応判定

適応判定事業
 1977年設立以来、主な事業として「ヒト下垂体の収集」「収集のための下垂体提供者登録事業」「下垂体小人症治療委員会による下垂体小人症のヒト成長ホルモンの適正配分」を行ってきましたが、1986年以降、遺伝子組み換え技術による成長ホルモン製剤が発売されたため、下垂体収集の必要性は解消し、当協会も1986年3月より下垂体収集事業を廃止しました。

 それにより、成長ホルモン製剤の大量供給が可能となったため、その乱用が危惧されるに至り、乱用防止、適正使用の推進を計る為、1986年、成長ホルモン治療適応判定委員会(下垂体小人症治療委員会を改組)を発足させ、成長ホルモン剤適正使用指導事業(治療適応判定事業)を開始しました。

 成長ホルモン分泌不全性低身長症については、当初は厚生労働省の間脳下垂体機能障害に関する調査研究班が定めた「成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引き」を点数制により適応判定を行っていましたが、1998年より「成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引き」と同一の適応判定基準とし、医師から提出された"ヒト成長ホルモン適応判定依頼書(新規)"および"同治療成績等報告書(継続)"に記載されたデータをコンピュータ処理により、判定を行っています。(一部、委員長判断あり)

 現在は、骨端線閉鎖を伴わない「成長ホルモン分泌不全性低身長症」、「ターナー症候群」(1991年1月より)、「軟骨異栄養症」(1997年4月より)、「小児慢性腎不全による低身長」(1997年7月より)、「プラダー・ウィリ症候群による低身長」(2002年4月より)、「SGA性低身長症」(2009年5月より)に対する成長ホルモン治療の適応判定を行っています。 なお、適応判定書には参考として小児慢性特定疾病治療研究事業の助成基準を満たしているかについてお知らせしています。
データベースの構築と解析
 適応判定のために提出された各種のデータを入力、データベースを構築し、長期間にわたる成長ホルモン剤使用による有効性、安全性を科学的に解析しています。この解析結果は、当協会の研究年報に収載し、また関係学会誌に発表、さらに成長ホルモン治療を担当する医師にフィードバックして成長ホルモン治療に関する貴重な情報として活用されています。
医師等に対する相談指導

 成長ホルモン剤治療適応に関する判定事業は、適応に関する専門医のセカンド・オピニオンとして行っていますが、平成12年9月より、適応判定委員会活動の一環として、協会に登録されている患者さんの成長ホルモン治療に関して医師からの相談質問を受付け、委員会の専門医がセカンド・オピニオンとして回答しています。

⇒成長ホルモン治療に関する相談・質問の受付について   PDF

適応判定に伴うサービス
1.骨年齢読影サービス
 適応判定に必須である骨年齢の判定を、骨年齢自動読影システムBoneXpertより行っています。主治医より、送付された画像を用い骨年齢を測定し、適応判定時のデータとしています。
2.DNAメチレーションテスト費用の助成
 プラダー・ウィリ症候群の適応判定に当っては染色体検査が必要ですが、この検査で確定出来ない場合にDNAメチレーションテストをすることが必要となってきます。成長ホルモン治療を行うことを前提に、このテスト費用を助成しています。(詳しくは事務局へお問い合わせ下さい。)